エンジニアの知的生産術を読んだ
メタ学習をここまでしっかりと分析したことはなかったので、脱帽。私のやり方と共感できる所が多かったので、やったことがないメソッドも自分にあってる可能性高い。 実際にやってみないとイマイチ肌感がわからないので、ちゃんと吸収するにはまだ時間がかかりそう。チャンスがあったら忘れずに試していく。
目次
- 第1章 新しいことを学ぶには
- 第2章 やる気を出すには
- 第3章 記憶を鍛えるには
- 第4章 効率的に読むには
- 第5章 考えをまとめるには
- 第6章 アイデアを思い付くには
- 第7章 何を学ぶかを決めるには
第1章 新しいことを学ぶには
だいたい、他の章に書いてあることを言っているようなので省略
第2章 やる気を出すには
タスクを絞る
タスクが絞れていないとやる気が出ない
まずは全体像を把握する. Getting Things Done:まずすべて集める、そのあとで処理をする
処理する
- 「行動を起こす必要がないもの」をゴミ、資料、保留の3つに分類
- 次にとるべき具体的な行動」が複数なら、「プロジェクト」にする
- 「次にとるべき具体的な行動」が2分以内でできるなら、今やる
- 「次にとるべき具体的な行動」をやるのが自分でないなら、他人に任せて連絡待ちリストに入れる
- 「次にとるべき具体的な行動」をやるのが特定の日時なら、カレンダーに書く
- どれにも当てはまらなかったものが「次にとるべき行動」のリストに入る
どうやってタスクを1つ選ぶのか
- 優先順位づけ
- 緊急 x 重要
- 重要だが緊急でないタスクは後回しにされがちだが、そこをいかに早く手をつけるかが重要
- 緊急だが重要でないタスクにNoと言い、重要だが緊急でないタスクに手をつけるべき
所感: SREやってると、緊急だが重要でないタスクで一杯一杯になって、本質的な改善をやらずに、忙しい忙しい言ってる人がいるので、そういう人には「重要だが緊急でないタスク」の優先度をあげるように言った方が良さそう。
1つのタスクのやる気を出す
タスクが大きすぎるとやる気がでないので分割する
分割するのも難しい大きいタスクは、タイムボックス: 時間で切る. ポモドーロテクニック
(先の見えないタスクをこなすに私も書いたやつ)
所感: この章は私の実感と同じだった
第3章 記憶を鍛えるには
記憶の仕組み
生物の脳は、まず短期記憶を作る。記憶が消えるまでに同じ刺激がもう1度来ると、長期記憶となる
アウトプットが記憶を鍛える
脳には似た情報が繰り返し入ってきた場合に、どんどん鈍くなり、その情報を無視するような現象もある.同じインプットを繰り返すだけだと退屈になるに似ている。
アウトプットする
- インプットを繰り返す、でも記憶は強化されるが、鈍化する。テスト(アウトプット)もしたほうがよい
- さらにアウトプットに対して精神的な報酬が得られるとより良い
- 繰り返し読む (lose) vs 1度読んだあと思い出せるだけ思い出してそれからまた読む (win). 後者のほうが自信はないが成績が良い。自信あてにならない
- 試験前の付け焼き刃は、その場は解決できても、長期的にみると勉強した意味がない
- 忘れてから復習すると効果的. そういう勉強ソフトある。Anki
難易度の調節
- 適度な難易度の時にフロー状態になる
- Anki は難しいやつ(間違いが多いやつ)は除外されるように調節する
認知的に高度なことをしたほうが記憶に残る
教材は自分で作る: 作ってるうちに覚える
所感: Anki みたいなソフトの補助を受けるのが良さそう. 知見が詰め込まれているし、そうしないと忙しくて復習を忘れてしまう
第4章 効率的に読むには
速読術で全て解決とはいかない。むしろ、本によって読み方を変えるのが適切
TODO: 現状どのくらいの速度で読んでいるのかを計測
- 音読の速度は、日本語では1分で300文字程度。これよりは速くないと。
- 人間の視覚の限界速度。目で読む現状、これよりは遅くなる
- 紙の本をめくる速度。これもレイテンシになる。電子書籍のほうが小さくできるかも。
- 真のボトルネックは、頭の理解速度。情報を組み立てて反芻する所。
Twitter などの短いコンテンツでは、「組み立てる」(情報を整理する)時間があまりかからない。
- (長い文章を読めない人は、そこに慣れてなくてイライラするからなのかもなぁ)
速読して、入力した情報量が、理解できる情報量よりも多ければ、理解できてないから意味がない 直前の文章の記憶が残っているうちに次の文章が入力されると理解が促される。逆にゆっくり読みすぎると逆に理解が妨げられる(という主張)
Paul R. Scheele の「10倍速く本が読める」
レベル1(25分)
- 本全体に目を通して、目次、各章の見出し、小見出しをチェックする
- もう一度全体に目を通しながら、マーク1(?)を探してそこだけ読む
レベル2(+30分)
- もう一度全体に目を通しながら、マーク2(?)を探してそこだけ読む
レベル3(+45~90分)
- もう一度全体に目を通しながら、見出し、小見出しをチェックしながら、マーク3(?)を探してそこだけ読む
Whole Mind Systemの5日間トレーニング
1日目
- photo reading (目のフォーカスをぼかして、ページ全体を眺める。見開きを1~2秒で)
2日目
- preview (大雑把に全体像を把握)
- photo reading
- キーワードと質問文を書き出しながら postview
3日目
- photo reading
- 答えを探す(探すだけ、理解しているかは無視)
- キーワードに目を通して、キーワードの推敲
4日目
- photo reading
- 答えを探す
- 質問文を追加する
5日目
- photo reading
- 目次を見て、もっと知りたい章を確認し、答えを探す
- マインドマップを作る
段階的な読み方
目次、見出し、図に注目する
- 本を書く側からしてもここに時間をかけているので、重要な情報がある 脚注は1回目は飛ばして良い. でも2回目は読んで欲しい
- (この本の Amazon レビューに、脚注多すぎ、とあったが、その人たちはここ読んでないんだろうなぁ)
高田昭典の本の読み方
通読に4時間
- 読書ノートに、わからないこと、なんども出現する単語を記録する。概念の関係や、理由と結論の関係を線で結ぶ 詳細読みに10時間
- わからないことを1つ1つ解消する。わからなければ先に進まない
Syntopic reading
- 本の内容と他の知識との結合に価値があるケース
- 同じトピックの複数の本を同時に読む
復習のための教材を作る
- 記憶を定着させるため
- レバレッジメモ(このブログは、これに相当しそう. 記憶の定着というよりは将来忘れてから引き出すときのとっかかりになることを私は期待して書いているが)
TODO: 段階的な読み方をあまりしたことがないのでやってみないと
私の話: 私はいつも本を通読したあとに、雑だがまとめをブログに書いている。つまり最低でも2度全体に目を通すことになっているので、多少記憶の強化に役立っている気がする。さらにまとめるには多少なりとも理解をしていないとうまくグルーピングできないので、まとめの段階で理解度も強化されている気がする。本当の目的は忘れた頃に思い出すためのまとめなので、その目的としても役立っている。
第5章 考えをまとめるには
書き出し法
5分間、情報を思いつく限り書き出す。付箋に書く
- 質、粒度、重複、気にしない
- 100枚前後のふせんが目標
- もし、50枚すら用意できないなら、情報収集が足りてない
- 何度も行い、少しずつ情報を増やす. 細切れ時間も使える 並べて、整理する(並べておく場所と、作業場所をわけると良い)
グルーピング
- 関係ありそうなものを近くに移動
- 主観的で良い
- ボトムアップ的にグルーピング
- 類似だけが関係ではない。対立も関係
- 表札(グループ名)をうまく作れるグループが良いグループ 再構成
- テーマのマージ、省く、独立した章にするほどではないのでコラムにする、など
第6章 アイデアを思い付くには
アイデアを思い付く3つのフェーズ
耕すフェーズ
- 情報を集め、かき混ぜ、つながりを見出す
芽生えるフェーズ
- 管理できない。芽生えるのを待つ
育てるフェーズ
- アイデアを磨き上げていく
- 有用なものかどうか検証し、修正していく
Youngのアイデアの作り方
- 資料集め
- 資料の加工
- 努力の放棄
- アイデアの誕生
- アイデアのチェック
川喜田二郎の発想法
- 問題提起
- 探検
- 観察
- 発想
- 仮説の採択
- 推論
- 実験計画
- 観察
- 検証
言語化を促す方法
言語化しないと、つかみどころのないあやふやな状態のまま進んでしまう(どの言葉で言語化するかによって発想が変わりそうだなぁ)
- 質問によるトリガ
- 絵に書いてみる
磨き上げる
- 最小限の実現可能な製品(MVP)での検証
- 他人の視点が大事
第7章 何を学ぶかを決めるには
- スペシャリストになる or ふたこぶ
- 新人研修を頑張っても、新人全員が知ってる知識でしかなく価値は低い. なにか専門性を獲得すべき
- 「知識」を「お金」と交換するビジネスモデルだと、活動をすることでお金は増えても知識は増えない(技術顧問)